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月別アーカイブ: 9月 2011
TubeFireとその他の変換サイトの件について
TubeFireの件について、一ヶ月くらい経ってしまったが、そろそろ書いてみる。というのも、この過疎ブログへのアクセスは殆どがにこさうんど、nicomimiとnico3gpの著作権問題の記事に対してなので、この方面の話の方が楽しいのかな、と。 注意:この記事は著作権妄想者が書いており、保証できないので関わる人は弁護士さんに相談してくださいな。 TubeFireというサービスがレコード会社に訴えられた件については、YouTubeのビデオダウンロードサービス, 日本のTubeFireが世界のレコード会社から訴訟あたりの記事が伝えている。これが今年の8月26日時点の記事。 今日のターゲットは、TubeFireだ。この特定のサイトをご存じない方も、これと同種のサービスやツールは、きっとどれかをご存じだろう。YouTubeのビデオを、オフラインで見やすい形式に変換してダウンロードさせてくれるのだ(FLVファイルは扱いにくい)。ユーザがビデオのURLを教えると、しばらくしてそれを、MP4などのフォーマットでダウンロードできるようになる。こうやって、無料のコンテンツを別の容器に入れることは、レコード業界にとって重大な脅威だから、なんとしても止めさせなければならない。そこで世界の大手レコード会社25社が、共同で同社を訴えた。 このサービスの構図は、冒頭に参照したにこさうんど、nicomimiとnico3gpの著作権問題と同一で、「複製しているか否か」「私的な複製と見なせるかどうかか」「公衆送信権を侵害しているか否か」であると考えられる。 まず、このうち複製でないと判断された場合、残りの2つは複製の上での話なので関係なくなる。TubeFireはおそらく、サーバ上にコピーを持っていたのだから、複製はしていたはずなので、残りの2つについて考える。 私的な複製と見なせるかどうかだが、「公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器」に見えるので、これは当てはまらない。 「公衆送信権」を侵害しているかどうかだが、不特定多数への送信を行っているようなので、侵害しているように見える。 よって、今までの知財高裁の判例から判断すると、TubeFireは著作権を侵害しているということになる。 それではなぜTubeFireが訴えられたのか? ここからは実際に確認していないので妄想なのだが、Youtubeには権利者に許可を取っていない動画、PVがたくさんある。これが直接の訴えの元にはなっていないはずだと考えている。 Youtubeにはレコード会社自身がチャネルを持ち、動画をアップロードしている。その動画を変換して、公衆送信できる仕組みをTubeFireが持っていたため、今回の裁判になったのではないか、と。 前述の記事でも書いたが、著作権侵害を訴えるには、著作権者である必要があるのだが、権利者ではないユーザーがアップロードした動画に関しては、裁判上の取り扱いが面倒というか難しくなるような気がする。その場合、まず訴えるべきはアップロードしたユーザーであるからだ。 詳しく書くと、権利者の作品をユーザーがアップロードした。その違法作品はYoutubeではストリーミングしかされないから、ある程度、お目こぼしされている。もちろんアップロードしたユーザーは違法。しかし、TubeFireがその作品を一旦ダウンロードして、自身のサーバで配布した場合、どうなるのか。うーん、ややこしい。 そういう話が出てくる場合、既にYoutubeそのものが汚染されてるんだから、Youtube訴えろよ、という気になってしまう。つまり、訴える順番、優先度としては違法ユーザー、Youtube(違法ユーザーを野放しにしすぎ)、TubeFire(違法ダウンロードを野放しにしすぎ)のような。こういう場合、潰せるところから潰したほうが手っ取り早い。別件で。 そういう話を考えると、今回、訴えるにあたって、レーベル自身がアップロードしている動画を複製して自身のサーバから公衆送信した、という話の方がシンプルで通りやすいように見えるのだ。 ならば、公式チャネルの動画を変換できるようにしなければ、大丈夫だったのか?という疑問があるのだが、それについては明確に答えることはできない。だが、いくつかヒントはあると考えている。 訴えた元が「世界の大手レコード会社25社」ということになっているのだが、Youtubeの公式チャンネルはそれだけの数があるのだろうか。公式チャンネルで配信している以外のレコード会社が参加しているとすれば、公式チャンネル理論は崩れる。 たまたま見つけたが、「にこさうんど」はtwitterで以下のように書いている。 「原盤使用許諾楽曲」等関連タグが付与されている動画からの音声抽出は規制させて頂いております。 その他機械的な識別は困難な為、前述のような集合知による判定を行っております。 http://twitter.com/#!/ufreyr_ns/status/112595289906479104 これはすなわち、明確に著作権者(≒公式チャンネル)であることが分かるものについては、手を出さない、ということではなかろうか。 兆候 実は「動画サイトの利用実態調査検討委員会」報告書公表 ~国民の70%が動画サイトを利用、音楽ファイル違法ダウンロード年間12億~という発表が日本レコード協会によって8月8 日に行われており、p16において、音楽の無料ダウンロードに使われるツールとして、無料サイトA,B,C…などが列挙されている。つまり、どこが一番影響が強いのかを調べている。このうち、訴えやすい所から訴えているのではないか、と。後から思った。 この調査結果を裁判で提出すれば、統計的な証拠となり、仮にサイト内でダウンロード数が表記されなくとも、ダウンロード回数を導出する手がかりとなろう。上手い手法である。 以前の記事の反省 以前の記事では、「にこさうんど」「nicomimi」が著作権問題を抱えており、「裁判沙汰になりそうな雰囲気」だとしたが、実際にはそうならなかった。件の記事は2009年8月28日であり、そのときから丸2年が経った。 この2つのサイトは今でも残っている。2年前に著作権侵害幇助と判断されるような事件がありながらも残っているということは、ある程度は、権利者にも認められたという証左なのだろう。レコード協会の「無料サイト」利用度のランキングに入ってきているとは思うのだが、そのような動きが現時点で見られないということは、今は、問題としない決定がされているのだろう。 ニコニコ動画の規約うんぬんの話もあったが、ニコニコ動画がアクセス禁止措置を行っていないということは、その存在を認めていることになるのではないだろうか。mp3だけにアクセスしたユーザーは、別サービスがさばいてくれるので回線使用料が小さくなる。かつ、手っ取り早く、iPhoneなどの携帯プレイヤーとも連携できる手段を持てる。ニコニコ動画自身がダウンロードを提供するわけではないので、上手くかわすことができる。 また、この2つのサイトはnoarchiveというタグを投稿者が設定すれば、複製を認めないという仕組みを導入している。Webにおけるnorobotと同じように投稿者が概ね、認知するようになれば、侵害の問題は薄くなる。そうなってくると、このような変換サイトも、この日本という地で、生きる道・方法があるのだなぁ、と。 感心している。 予感としては、「TubeFire」が裁判に負け(まだ決まっていはないが)ても「にこさうんど」「nicomimi」が生きるのであれば、この手のサービスはまた、色々出てくるのではないのかな、と考えている。そうなると、処理能力の弱い携帯プレイヤーにとっては、便利であり続けるのではないのかな、と。 まとめ 「TubeFire」は変換してはいけないものを変換してしまったのではないか。それは公式チャンネル。で、虎の尾を踏まなければ「にこさうんど」「nicomimi」って割と生きるんじゃないのかな、と。いや、知らんけど。 # コンビニコピー違法化、私的クラウド補償金については、元記事の理解が難しいので分かりやすい材料が揃ったら書く
さくらVPSへ乗り換え
Saasesから「さくらVPS」への乗り換え中。 ロリポからSaasesへの乗り換えの際にEUC-JPからUTF-8への変換の面倒が終わっていたので、楽だった。今回は、Ubuntuから同じバージョンのUbuntuへの乗り換えなので簡単。 やることがないので、apacheからnginxへの乗り換えと、メールサーバの立ち上げをやってみた。 nginx上でのwordpressの準備と設定 下記のURLのサイトに書いてあることを素直にやれば、何のひっかかりもなく、実現できる。 さくらのVPSでnginx + php5-fpm nginx + php5-fpm + wordpress @さくらのVPS メールサーバの設定 メールサーバの設定(postfix, dovecot, sasl2=saslauthd) 後はリレーをしていないかどうか確認して完了。 残り作業 twitterのbotの移動・定時DBバックアップのcron書き 残りメモリ 512MBのメモリのプランで、ここまでの設定が終わった状態のメモリの使用量。 $ free total used free shared buffers cached Mem: 505172 484160 21012 0 27536 253912 -/+ buffers/cache: … 続きを読む
TCP先生! ~TCP教師としての擬人化~
インターネットの情報を確実に伝えることに役立っている技術の1つとして、TCPがある。TCPとはTransmission Control Protocolの略で、伝送制御プロトコル、次々に伝えて送るために送り方・受け方をどのように調節するかを決めた約束事である。 TCPのおかげで正確に、なるべく速く送ることができる。インターネットが混雑している時にもなんとかやり取りができるのも、TCPのおかげだ。 このTCPの仕組みを擬人化するネタがわりと面白いので、いくつか考えてみようと思う。思いついたのが教育的なものだったので、TCP教師で。 正確に漏れなく教える TCP教師は1対1で教育するときに絶大な信頼を得ている。 TCP教師は正確に教育する。彼は教育する内容に関して、全てに番号をつける。(シーケンス番号) TCP教師が生徒に対して教えた内容について、生徒はTCP教師へ一定時間内に分かったということを伝えなければならない。そのとき、生徒は分かった内容が何か、番号で伝えることになる。(ACK) 生徒は教えられた内容が理解できるかどうか、確認をする(チェックサム)。往々にして生徒は、分からなかった内容についてTCP教師に伝えることはしないものだ。生徒は分からなかった内容はそのままにして黙っている。 TCP教師は抜け目がない。自身が教えた内容を番号で把握している。自身が教えた内容について、一定時間の反応がなければ、再度、教育を行う。また理解しなければ延々と再教育を行う。しぶとい。(ARQ, タイムアウト再送) しかしTCP教師にも温情はある。一度、理解できなかった内容についての再教育までの猶予は2倍に伸ばされる。(TCPタイムアウト時間) だが彼にも限界はある。彼の定める時間以上は待ってはくれないのだ。その時間になると再教育が始まる。(最大TCPタイムアウト時間) TCP教師以外の再教育 再教育の方法にはいくつかの方法がある。 1つの教育内容について、ある方面、別の角度からの情報を付け加えることで、勘違いが発生しても、正しい方向に導けるような布石を打つ方法がある。必要最低限の教育では、1つの勘違いから理解できないということが多い。はじめから効率を犠牲にして、情報多めにした方が、1回の教育で理解できる確率が高いはずだ。(FEC) TCP教師のやり方は、個人授業や数人とのやり取りではうまくいく方法かもしれない。しかし、教室や講堂で50人~100人単位で伝えなければならなくなったらどうだろうか。一人ひとりから、理解したかどうかの確認をもらっても処理しきれない。理解できない生徒がぽろぽろ出てくると、何度も同じ話をすることになる。さすがのTCP教師もお手上げだ。(マルチキャスト, ACK爆発問題, マルチキャスト再送問題) この場合は、理解できない人間が数人が出てきても仕方がないという割り切りが必要なのだ。 また別の組み合わせるべき方法として、分からなかった人は挙手をする、という手法がある。(NAK) 分かった人が分かったということを伝えるケースと、分からなかった人だけが挙手をするケースを比べれば、後者のほうが多人数の場合には効率がよさそうだ。再教育の回数を制限すれば、何とか時間内に教育することが可能になりそうだ。(再送回数の制限) しかし考えてみると、なぜ、TCP教師は「分からなかった人は挙手をする」という方法をとらなかったのか。それは、TCP教師が1対1で教育をしていても、分からなかった生徒がTCP教師に分からなかったという事実を伝えない(伝えられない)ことがあるからだ。生徒には生徒なりの事情があるものだ。シャイな生徒もいるのだろう。 だから、TCP教師は、生徒からの「分かった報告」が来るまでは再教育を続ける。「余分な情報を付け加える」方法も「分からなかった人は挙手をする」方法も採用しないのは、それらの方法が完璧に教育内容を伝えられることが保証されていないからなのだ。潔癖なTCP先生は完璧に教育することを誇りに思っている。 この世界の生徒は、分からなかった内容に関して「分かりました」と嘘をつくことはない。TCP教師が聞き間違いをしなければ、だが、その確率は著しく低い。 TCP教師以外の教師の中には、「分かった生徒が分かったことを伝える」方法と、「余分な情報を付け加える」方法を組み合わせた方がよいのではないかと考えている人もいる。彼らはTCP教師よりも、低年齢の生徒を扱っているようだ。低年齢の生徒の中には、頻繁に勘違いするものもいる。そういった配慮が必要なのだろう。そういった生徒に対してTCP教師が直接教えようとしても効率が悪いのだが、組み合わせの方法を使う彼らの教育方針の賜物で、TCP教師の教育が効率よく行えることもある。(無線伝送の問題, H-ARQ) 1対1の教育でもTCP教師にはお手上げの生徒がいるのだ。しかしTCP教師は日夜、教育方法について研究している。いつの日か、彼も、そういった生徒を克服できる日が来るのかもしれない。 後書き この話を読んだ人には、TCP教師はどのような風貌、人格に見えるのだろうか。 『分からなかった内容に関して「分かりました」と嘘をつくことはない』、とのくだりは、チェックサムを行っているので、逐一理解をしているのかテストを行っている、という表現でもよかったのかもしれない。 元ネタとなったTCPな仕事論が書かれたページが見つからん… 次に書く気力があったら、「3ウェイハンドシェーク」「フロー制御」「輻輳制御」についてのテーマで。