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月別アーカイブ: 1月 2011
ブログのサーバの移籍を検討中
このブログの提供元のサーバの移籍を考えている。 このブログは月間315円のロリポプランを利用している。実際には年間3,150円の割引価格。このサービスを借り始めたのは2006年9月6日。5年弱、使い続けた。 当時としては、月間315円でphpが動作するスペースを借りることが出来るのは嬉しかった。 書き始めの記事を見ると、当初はMSNスペースを使っていたことを思い出す。MSNスペースはマイクロソフトのLive構想以前のHotMailなんたらと密結合をしているサービスで、色々と面倒くさかったしカスタマイズもできなかった。 今でこそ勢いはなくなってしまったが、ブログプログラムのMovable Typeが人気だった。自分でWebスペースを借りてブログプログラムを設置することが流行りだしたときだった。そのときにWordpressというブログのためのプログラムが出てきた。Wordpressは誰それが使っているという噂で知ったのだが、色々と良さげだったので使ってみることにした。 そのためにはphpを配置できるサービスが必要で、ロリポの315円は非常にリーズナブルだった。 そんなこんなで4年も過ぎてしまった。 そしてまた、カスタマイズがやりにくい、という問題を抱えている。原因はFTPで更新作業をすることがダルくてしょうがないという自身の変化だ。sshで入りたいし、root権限も欲しい。 サーバに直接ログインして、コマンドを打ってWordpressの更新作業(展開・上書き)をしたいし、直接cssの手書きをしたい。なにより最近のVPSの価格は安価になってきているし、パワーもあるから別のサイトの実験(wikiやらRailsやら)もできる。 ということで、月500〜1000円の価格帯のVPSあたりにサーバを移そうかと思い始めている。 懸念は、大きいのはロリポのメールサービスが使いやすかったこと。小さいのはDBからデータを抜いて入れるのが面倒なこと。DBは文字コードの問題が必ず出そうな雰囲気、EUC-JPからUTF-8への。 移転先は、Saases・さくらのVPSのどちらか。Serversmanは検討外。近いうちに、さくらのVPSの契約をして比べてみる予定。さくらのVPSの方が良い評判を聞くことが多いが、個人的には自然空冷のSaasesを応援したい。
中古販売とDRMに関する愚痴
音楽CDの中古販売は行われている。リッピングしたあとに中古店舗に売却しても、リッピングされたかどうかは分からない。そのため、中古で買い、中古として売る手法でも、中のデータは手に入る状況。著作権者に収入は入らず。レンタルCDはJASRACが徴収。実際にどの程度の金額が分配されているのかは不可解・不明瞭だが、著作権者に少なくとも収入は入る。 よって中古CDの流通は著作権者に収入をもたらさないので、新品CDの価格に中古流通分の差額を上乗せしているはず。新品CDを買っている人は、中古CDを買う人・売る人の分の差額を余分に支払っている状況。レンタルは徴収されているので安くできるが、安くなっているのかについては議論の余地あり。少なくとも多くの人はレンタルを利用しているような気がする。 結論としては、新品CDを買う人間は、割と高い買い物をしている。単なる所有者になりたい場合は、中古CDの価格が妥当な価格。この状況を打開するために、中古販売において権利者に資金が流れる仕組み作りが行われようとした(ような気がする)が、実らず。 レンタルはエコ(笑)。 新品が安くて、中古が高い(著作権者にお金が流れる)、中古屋は廃れる、レンタルよりも買う方が良いという価値観、そういう世界。 新品が高くて、中古が安い(著作権者にお金が流れない)、中古屋は栄える、買うよりもレンタルする方が良いという価値観、そういう世界。 前者の世界は、買ったものをずっと所有していても損はしない。後者の世界は、買った物はすぐに売らないと、損をする。むしろ、買ったらいけない、レンタルで回る世界。 双方の世界の中で、電子書籍、ダウンロード音楽データについて考える。DRM。流通の制御。中古を生み出させない。複製をさせない。著作権者側のデータの複製はいくらでも出来る。だから、中古流通しない分、新品価格に反映されるというのであれば、販売価格は安くできる。後者の世界であれば、なおさら。印刷コストと電子データ作成コストがトントンだとして。 電子データ販売はもっとエコ(笑)。 だけれども、安くならなかった。そういう世界。
複製に関するこまごまとしたこと
(プログラムの著作物の複製物の所有者による複製等) 第四十七条の三 プログラムの著作物の複製物の所有者は、自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、当該著作物の複製又は翻案(これにより創作した二次的著作物の複製を含む。)をすることができる。ただし、当該利用に係る複製物の使用につき、第百十三条第二項の規定が適用される場合は、この限りでない。 2 前項の複製物の所有者が当該複製物(同項の規定により作成された複製物を含む。)のいずれかについて滅失以外の事由により所有権を有しなくなつた後には、その者は、当該著作権者の別段の意思表示がない限り、その他の複製物を保存してはならない。 プログラムのバックアップは認められる。が、滅失以外の事由により所有権を有しなくなった後には、その他の複製物を保存してはならない。 例えば、あるソフト(事務ソフト、もしくはゲームソフト)のバックアップを作成して、そのソフトの売却や譲渡を行った場合には、その複製物も削除を行わなければならない。この条項はプログラムに限り。 音楽CDや書籍については問われない。一般には、音楽CDの丸ごとコピーの後に譲渡や売却は行われていると考えられる。音楽CDの複製後の譲渡・販売行為については立法時点では想定外。立法理念に沿うと、おそらくは、違法にしたい。 原本を持っている状態での、自炊した電子書籍・もしくはリッピングした音楽データの知人へのインターネットを介した提供も小規模であればOK。私的複製であり、かつ公衆送信にあたらず。原本効果。 裁断本の売買・譲渡は、著作権法には記述されず。「第四十七条の三」はプログラムに限られるので、書籍には及ばない。裁断後に部屋が狭くなるから裁断したものを滅失・売買・譲渡したとしても問題ない。ただし、複製時点で、売買・譲渡する気マンマンだったことがもう見るからに明らかだった場合、私的複製に当たらず侵害あるかも。滅失すれば問題ない。
まねきTV事件の最高裁差し戻しについての答え合わせ
今年最後の大物著作権裁判として昨年の12月頃に記事を書いたが、本日、結果が出たようである。 その記事では当時は、 どうやら送信可能化権の侵害を行っているかどうかを争点にしているような気がする。次点としては複製の主体はサービス運営者である、との主張か。 と予想していたようだ。 さて、答え合わせ。 答え合わせ 判決文PDF注意。 まずは、自動公衆送信について。4ページ目。 自動公衆送信は,公衆送信の一態様であり(同項9号の4),公衆送信は,送信の主体からみて公衆によって直接受信されることを目的とする送信をいう(同項7号の2)ところ,著作権法が送信可能化を規制の対象となる行為として規定した趣旨,目的は,公衆送信のうち,公衆からの求めに応じ自動的に行う送信(後に自動公衆送信として定義規定が置かれたもの)が既に規制の対象とされていた状況の下で,現に自動公衆送信が行われるに至る前の準備段階の行為を規制することにある。このことからすれば,公衆の用に供されている電気通信回線に接続することにより,当該装置に入力される情報を受信者からの求めに応じ自動的に送信する機能を有する装置は,これがあらかじめ設定された単一の機器宛てに送信する機能しか有しない場合であっても,当該装置を用いて行われる送信が自動公衆送信であるといえるときは,自動公衆送信装置に当たるというべきである。 お、おう。自動公衆送信装置である、と。つまり、インターネット=公衆の用に供されている電気通信回線であり、あて先が単一の機器であっても、自動公衆送信装置である、と。追記「インターネット=公衆の用に供されている電気通信回線」の概念は調べてみると一般認識だそうな追記おわり こ、これは、著作物のインターネット転送サービスに多大に影響が出るのでは?次世代DLNAの家庭同士で音楽のやり取りなんかは著作物は禁止、出先で自分のサーバから音楽をストリーミングしての視聴も禁止さね。複製は許されても自動公衆送信は許されないんちゃうかな。 この時点で自動公衆送信しているので公衆送信権の侵害。問題は誰が侵害行為の主体か。5ページ目。 自動公衆送信が,当該装置に入力される情報を受信者からの求めに応じ自動的に送信する機能を有する装置の使用を前提としていることに鑑みると,その主体は,当該装置が受信者からの求めに応じ情報を自動的に送信することがで きる状態を作り出す行為を行う者と解するのが相当であり,当該装置が公衆の用に供されている電気通信回線に接続しており,これに継続的に情報が入力されている場合には,当該装置に情報を入力する者が送信の主体であると解するのが相当である。 「その主体は,当該装置が受信者からの求めに応じ情報を自動的に送信することができる状態を作り出す行為を行う者と解するのが相当」。おおう! おう!おう!おう!おう!おう!自動的に送信することができる状態を作り出す行為を行う者が主体か。この作り出す行為については微妙なのだけれども、どうも、まねきTV側がベースステーション(送信機)のアンテナへの接続と設定の肩代わりをしていたらしく、その行為が送信行為の主体性を持っている、と判断されたらしい。つまり、これは送信可能化権の侵害ということかいな。 原審との違い 簡単には、イカ以下のとおり。 知財高裁:ロケーションフリーテレビは1対1の通信なのだから自動公衆送信装置ではない。よって送信可能化にはあたらず。だから主体は誰であっても構わない。 最高裁裁定:単一の機器に送信しようとも(追記不特定の者とサービス契約が可能な状態で追記おわり)公衆回線に接続したら自動公衆送信装置である。よって公衆送信権の侵害である。ついでに送信可能化権の侵害をしている。主体は業者。 個人的な予想では、「複製主体=業者」だと思っていたが「公衆送信主体=業者」という決着だった。追記今回のポイントは、ロケーションフリーの存在自体については問わないが、本件では業者が不特定多数と契約可能である点から自動公衆送信に当たると判断されたこと。業者ピンポイント狙い。追記おわり おさらい 公衆送信権は、(無線)放送、有線放送(CATV)、自動公衆送信(インターネット)、その他の公衆送信(FAXなど)に分けられる。同一構内の送信であれば、公衆送信にあらず。 このうち、自動公衆送信は高裁判例によって1対1であれば公衆送信と判断されてこなかったが、今回の判決で(ユーザーが用意した機器でかつ)1対1であっても公衆送信であると判断された。追記それは、業者が不特定の利用者と契約できる状態にあったので、公衆への送信とみなされた追記終わり で、実際に公衆送信がされなかった場合にも対処できるように、公衆送信可能な状態にする行為については送信可能化権として別途定められている(平成9年)。今回の事例では、例え、用意したロケーションフリーテレビが利用されなかった(実際に公衆送信されなかった)としても、いつでも送信可能な状態になっていれば、送信可能化権の侵害である。 かつ、その送信可能にした主体は利用者ではなく、業者である。たとえ、利用者が自宅でロケーションフリーテレビを利用したとしても、利用者自身が自動公衆送信をしているので、著作権者の権利を侵害しているとみなせる。 現行のロケーションフリーテレビの利用者は…著作権を侵害している…ということである。追記侵害していないっぽい。 で、アナログ放送が終了する時期にこの差し戻しを持ってきたということは、何かに配慮しちゃったんじゃないの?と思えてくる。ロケーションフリーテレビは既に発売中止しているし、アナログ放送は停波されるので、損害はそれほど大きくはないでしょ、ということで。 という判断がされたと思うのだがどうなのだろうか。自分は法律には詳しくはないので、正しくは、この事例がキチンと分かっている人(弁護士?弁理士?)の記事を見ると良いと思う。 判決の影響 あと認識が正しければ、自宅のサーバから他人の著作物のデータ(音楽・ビデオ)を手元の端末にインターネットを介して呼び出すのは、公衆送信権の侵害になるはず。3G回線を通してiPhoneでAirVideoなどを利用して他人の著作物(自分が作成したものではない著作物)の音楽や映像を自宅サーバからストリーミングして見ることは侵害行為になるのではなかろうか。追記どうやら当たらないようだ。 これについても詳しく知りたい。 追記 誰でも番組を見る契約を結ぶことができる以上、 不特定多数に番組を放送していると認められる というニュース文面があったので、調べる。 そして,何人も,被上告人との関係等を問題にされることなく,被上告人と本件サービスを利用する契約を締結することにより同サービスを利用することができるのであって,送信の主体である被上告人からみて,本件サービスの利用者は不特定の者として公衆に当たるから,ベースステーションを用いて行われる送信は自動公衆送信であり,したがって,ベースステーションは自動公衆送信装置に当たる。 サービスの提供者に対して、誰でも契約をすることができるので、その点において不特定の者であるとされ、自動公衆送信である、とのこと。 よって、ロケーションフリーテレビも、自宅サーバから手元に著作物を送信する行為は、侵害行為に当たらなそうだ。問題になるのは、業者が不特定の者と契約する点。ロケーションフリーテレビのケースも、自宅サーバのケースも、自分だけしか利用しないので不特定の者ではない。 すなわち、業者が行う転送サービスはアウト、というのが今回の主旨かと。 … 続きを読む
「自炊の森」の著作権問題の争点と今後どうするべきか
昨年に今年最後の大物著作権裁判として「まねきTV」の判決が覆るかもしれない件について記事を書いたが、年末にもう1つ、衝撃的なサービスのデビユーを見ることになった。そのサービスとは「自炊の森」だ。 自炊書店「自炊の森」プレオープンレポート! 店内のマンガ/同人誌を自分でデータ化 「自炊の森」は、店内にある書籍や同人誌をデータ化して持ち帰ることができるという”自炊(※)”書店。元の書籍を購入せずとも手軽に電子書籍を入手できるのが最大の特徴で、データ化はユーザー自らが店内の業務用スキャナを用いて行う。 利用の流れは、本を選び料金を支払う、裁断済みの本が渡される、スキャン作業は自分で行う、スキャナーは店舗側が用意している、取り込んだデータは外部メディアに保存する、本は返却を行う、となっているらしい。 iPadの登場以降、自分の持っている本の吸出し作業を行うことを「自炊」と呼称するWebサイト、雑誌が出てきている。Web上の情報において自炊作業を創造してみたところ、困難かつ面倒なのは、きれいに裁断する点とスキャニングを行う点であり、ともに裁断機とスキャナーが必要になる。これらの問題をうまく解決していると言える。 それでは本題の著作権問題についてはどうだろうか。今回問題となるのは、著作権と貸与権であり、公衆送信権については関連はなさそうである。 この問題について、Web上で調べ、自分なりにまとめてみることにした。 (法律については詳しくはないので間違いがあったら指摘してください) 目的は、本件サービスが裁判になった場合に、争点となりそうな場所を洗い出すことである。 書籍またはCD,DVDに関するサービスの著作権者への許諾必要かどうかの表 本件への著作権法上問題となる点は、複製権と貸与権である。スキャン行為は複製とみなせるからである。 複製権侵害であるか否かの判断は、私的な複製であるかどうかの判定が必要である。複製の主体が利用者側であると判断されれば私的複製だが、複製の主体が業者側である(カラオケ法理:支配性および営業上の利益から)と判断されれば私的複製にあたらず、違法である。 また貸与権についても議論が必要になろう。貸本屋(ネットでレンタルブック業)であるため、許諾が必要になるのではないか、との疑問も沸く。 この2つの権利の問題については、他業種と比較することで判断を容易にするだろうと思い、下に作った表(PDF:A3用紙)へのリンクを示す。 書籍またはCD,DVDに関わるサービスの著作権者への許諾必要かどうかの表 この表を基にしながら、順に進めていきたい。 複製権 本件サービスは、図書館と比較される。自炊の森(店内の漫画を自炊するレンタルスペース)の公式アカウントからの、著作権への法解釈についてから本件サービスの言い分を引用する。 これは良くある誤解なのですが、私的複製をする為の条件としてオリジナルの本を自分で買う必要は無いのです。例えば、図書館内で設置されているコピー機を使って複製する行為も、友人から書籍を借りて複製する行為も法的に全く問題有りません。著作権法第三十条に定得られている私的複製です。 この文面において理解される図書館の複製については、半分正しく半分は誤りである。 この発言の誤り部分について論ずる。通常、図書館においてコピー(複写)を行うためには複写申込書を書くことが必要であり、また書籍の一部しか複写することはできない。そうでなければ著作権者の許諾が必要である。これは著作権法第31条にて法令に定められた図書館のみ認められている行為である。これは複写の主体が図書館側にあるとし、図書館員に代わって利用者が複写を行っているとみなされている。 これに対してこの手続きを簡略化するために平成11年、横浜市立図書館にて著作権法第30条、私的複製によるコピーの受付も始めた(参考:横浜市立図書館での事例)。これについては本来はコピー機は自動複製機器にあたり30条には反する。だが、付則5条の2にて例外措置がなされている(過去記事コンビニのコピー機は自動複製機器)。よってコンビニにあるコピー機よろしく私的複製のためのサービスを提供を開始したようだ。 現在はこの問題についてはWikipediaにあるとおり、著作権管理団体と図書館団体の契約によって附則5条の2の例外措置に頼らない形で対応をしているようである。 よって、この問題は、本件サービスが法令で定められた図書館とみなせるか否かではなく、複製の主体は誰で私的複製にあたるかどうか、が争点である。 私的複製か否か 第30条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。 1.公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合 本件サービスは、裁断はすでに店側で行われており、サービス利用者は所定のスキャナーを自分で操作してスキャンを行う。このうちスキャン行為は利用者が行っているので、複製の主体は(一応は)利用者である。 「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」については零細な複製うんぬんの話があるが、明確に示されてはいない。裁判官のさじ加減だが、これを根拠にすることはなさそうである(示せといわれて示せるものではない)。 自動複製機器かどうかについては、スキャナーはそのものである。つまり、本来であれば私的複製の対象ではない。しかし(過去記事コンビニのコピー機は自動複製機器)で挙げたように文章および図画の複製に限り、自動複製装置は認められている。 よって各事象を見ている限り、私的複製と言えそうだ。 しかし、それを覆す方法もあり、それがカラオケ法理であるとの意見もある。Wikipediaのカラオケ法理内から引用する。 クラブキャッツアイ事件とは、カラオケスナック店において客に有料でカラオケ機器を利用させていた同店の経営者に対し、日本音楽著作権協会(JASRAC)が演奏権侵害に基づく損害賠償等を請求した事件である。裁判では、実際には客によってなされている曲の演奏が、店の経営者による演奏と同視できるか否かが最大の争点となった。最高裁は「店側はカラオケ機器を設置して客に利用させることにより利益を得ている上、カラオケテープの提供や客に対する勧誘行為などを継続的に行っていることから、客だけでなく店も著作物の利用主体と認定すべきである」と判断し、被告である店の経営者に対して損害賠償を命じる判決を下した。 この事件では、店はカラオケ機器を準備するだけであり、客は主体性を持ってカラオケ機器を操作し、演奏を行わせた。演奏を行ったのは客である、との店側の主張に対して、客に利用させることにより利益を得ているのだから店が演奏している(主体は店)と判断できる、とした。 本件サービスにこの論理を適用すれば、この店の利益は客の複製に強い関連を持って発生したものであり、店が複製を行っている、すなわち私的複製にあたらない、との判断をすることもできる。しかし、これについては裁判になってみないと分からない。また賠償が行われるとしても、卸と本屋に対して行われることはない(参考:「自炊の森」問題に関する専門家の見解)。 以上に述べたとおり、複製権に関しての争点は私的複製か否かであり、それを決定するのはカラオケ法理であろうと考えられる。 貸与権 本件サービスでは店は利用者に対して、営利で本の貸し出しを行っており、このための許諾、かかる著作権料を支払うべきだ、との意見がある。 確かにレンタルCDショップも商売を行っているがJASRACにはお金を払っている。JASRACのページCD・ビデオのレンタルにもその料金体系が書かれている。ネット上にはレンタルブックサービスがある。 この権利、貸し出しを行える権利は、著作権法第26条の3(貸与権)として規定されている。だったら、貸本屋(私語?)はお金を払っていたの?という疑問があるかもしれない。それに関しては経過措置(附則4条の2)があり、 … 続きを読む